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気候変動

 

基本的な考え方・方針

ユニ・チャームは、2015年に合意されたCOP21パリ協定の2℃シナリオに貢献することを重要視しており、SBT(Science-based Targets/科学的根拠に基づく目標)イニシアチブに賛同し気候変動に対する進捗報告をCDP気候変動を通じて行っています。

気候変動におけるリスクと機会

当社が注力しているアジア地域は、気候変動緩和策と適応策を取らなかった場合に最も影響を受ける地域として、米国(スタンフォード大・カリフォルニア大)の研究結果が2017年「MIT Technology Review」から発表されています。そのようなリスクを回避するため、自社だけでなくステークホルダーと協働して改善を進めていきます。

2018年は、IEA450ppmシナリオに基づくエネルギーの財務インパクトおよびRCP2.6シナリオに基づく物理的リスクによる操業インパクトの試算を行いました。また、国際協調か自国優先の軸と環境調和か経済優先の2軸で、2℃シナリオ、>2℃シナリオ、エゴ経済ファーストシナリオにて2030/2050年に向けた課題確認を進めています(ドライビングフォースとしては女性活躍、都市集中、廃棄物問題、ESG投資、再エネ活用等を想定しています)。

気候変動シナリオ概念
  • 2℃シナリオ:〈IEA Sustainable Development Scenarioを参考〉
    森林由来の原料価格は緩やかに上昇し、エネルギー価格は急激に上昇する。アジア地域のGDPは緩やかに成長し、当社のROEは現状維持されCAGR7%を維持できる。超長期的にも市場が拡大し業績も拡大できる(持続的に成長しアジア以外に進出)。
  • >2℃シナリオ:〈IEA Current Policies Scenarioを参考〉
    森林由来の原料価格は速いピッチで上昇するが、エネルギー価格の上昇は抑えられる。相対的にコストは上昇するがアジア地域のGDP成長も加速して当社のROEも上昇し CAGR7%は上振れする。超長期的には異常天候によって市場が縮小する(持続的ではない)。
  • エゴ経済ファーストシナリオ:
    さらに気候変動が増幅されて森林由来の原料調達に制限が発生する。しかしながら経済発展は進み販売価格も販売量も上昇する。超長期的には極端な異常天候によって事業戦略の大幅な修正が必要となる。

当社への事業影響の側面からは、速いペースでの気候変動は望ましくありません。パリ協定が遵守できるようにさまざまなステークホルダーと協働して対応を進めます。

また、当社が有する使用済み紙おむつの再資源化技術を機会と捉えており、この技術によって森林保護と脱炭素化を進めます。

マネジメント体制

当社は年4回、社長執行役員を委員長としたCSR委員会にて環境活動、品質課題、社会的課題やガバナンス上の重点課題について計画と進捗を共有しています。具体的な計画については、2017年8月に提言されたTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures)の提言に基づき、「Eco Plan 2020」をベースとして報告を行っています。

中期活動目標

2016年に策定した「Eco Plan 2020」において2020年目標を定め、スコープ1および2に関しては年率2%の低減を、またサプライチェーンを通じたスコープ3に関しては2005年基準としてライフサイクルを通じた環境負荷低減を実現し環境性能が向上している商品の100%導入を目指した活動を推進しています。

CO2の排出量については、スコープ3の購入した資材が約47%、使用後の廃棄が約32%、製造段階のスコープ1および2で約11%の順になっています。

スコープ1および2については、各拠点の活動推進者と年4回省エネワーキング活動を行い年間計画と進捗確認を行っています。

スコープ3の大部分を占める原料からのCO2排出については、設計段階から資材ごとのLCA(Life Cycle Assessment)を計算して商品機能とCO2排出量の観点から、商品設計者とCSR本部にて気候変動対策を推進しています。

また、2017年11月サプライヤーを対象に行った品質方針説明会で、当社のCO2排出状態の説明と排出されるCO2の削減の重要性の説明と協力の要請を行いました。

「Eco Plan 2020」気候変動への対策の目標、実績(「Eco Plan 2020」より抜粋)
実施項目 2015
実績
2016
実績
2017
実績
2018
目標
2018
実績
判定 2019
目標
2020
目標
③気候変動
への対策
■環境配慮型商品(日本) 72% 78% 80% 83% 86% 93% 100%
■エコチャーミングマーク商品(日本) 50% 56% 58% 60% 66% 60% 60%
■エコチャーミングマーク商品(海外) 0% 調査 把握
完了
運用
開始
運用
開始
遅延
× 運用
開始
10%
■製造時の2015年比CO2原単位(日本) 基準年 ▲2.4% ▲4% ▲6% ▲6% ▲8% ▲10%
■製造時の2015年比CO2原単位(海外) 基準年 -- ▲3% ▲6% ▲6% ▲8% ▲10%
■海外拠点データの収集(売上高比) 73% 77% 81% 83% 83% 85% 80%

第三者保証

非財務情報の信頼性を高めるため、PwCサステナビリティ合同会社によるISAE3000/3410に基づく第三者保証を受けています。

【日本】サプライチェーンを通じたCO2排出量(Scope 1〜3の全体像)

世界で最も広く利用されているGHG(温室効果ガス)算定基準である「GHGプロトコル」に準拠して、当社(日本)のCO2排出量の試算を行っています。

この基準に従った試算の結果、47%が調達時に、32%が商品使用後の廃棄時によるものでした。今後も低炭素社会の構築に向けた活動に取り組みます。

  • ※米国の環境NGO「世界資源研究所(WRI)」と国際的企業200社からなる会議体「持続可能な発展のための世界経済人会議」が中心となり、1998年、GHG(温室効果ガス)排出量算定と報告の基準を開発するための会議「GHGプロトコルイニシアチブ」が発足しました。
    2001年に「GHGプロトコル」第1版が発行されて以来、GHG算定基準の世界標準となっています。
Scope別CO2排出量(日本)
Scope Category 排出量(千t-CO2
Scope 1 29
Scope 2 160
Scope 3 1 購入 800
2 資本財 119
3 その他燃料 2.7
4 上流輸送 47
5 事業廃棄物 1.2
6 従業員の出張 0.4
7 従業員の出勤 1.8
8 上流のリース資産 1.2
9 下流輸送 該当なし
10 商品の後加工 該当なし
11 商品使用時 該当なし
12 商品使用後廃棄 538
13 下流のリース資産 該当なし
14 フランチャイズ 該当なし
15 投資 該当なし
Scope 3合計 1,512
Scope 1、2、3合計 1,701

※Scope 3 Category 2については九州工場の期中支払いによって増加しています

【日本および海外】事業活動から排出されるCO2排出量(Scope 1、2)

2018年度のCO2排出量は、スコープ 1が29千ton、スコープ 2が160千tonとなりました。今後も、各国でのCO2排出量削減活動を推進し、売上高原単位の削減に取り組みます。

CO2排出量の削減

2018年度は、非財務監査のデータ範囲にアメリカのHartzを加えました。活動実績としては、原単位を削減でき、既存データ範囲の国では排出量も削減することができました。各国で省エネルギーの取り組みの成果が表れた結果ですが、引き続き削減活動を推進します。

【海外】ブラジル工場で再生可能エネルギー利用100%を達成(Scope 2)

ブラジル工場では、電力を全て再生可能エネルギーで賄いCO2排出量削減活動を推進しています。

【日本】商品を通じたCO2の削減活動の取り組み(Scope 3 Category 1、4、12)

環境配慮型商品の体系

当社では、環境目標の中に環境配慮型商品比率を設定し、環境を意識した商品開発に取り組んでいます。2005年度を基準年としてライフサイクルで環境負荷低減を実現できているか評価し、環境性能が向上した商品を「環境配慮型商品」と定義しています。認定については、開発と独立したCSR本部にてLCA(Life Cycle Assessment)を算出し認定しています。2018年は、環境配慮型商品比率目標83%を達成しました。2019年は、さらなる拡大を目指します。

また、「環境配慮型商品」の概念をさらに発展させて持続可能な社会への適合を推進する上位商品を、「エコチャーミング商品」として定義しています。この基準をクリアした商品も現在では158品目に上ります(2017年より、パーソナルケア商品に加えてペット用商品、業務用商品に対しても認定を行いました)。

今後も、環境配慮型商品のさらなる導入による調達資材のCO2排出量削減や、使用後廃棄時のCO2排出量削減を推進していきます。

エコチャーミング商品の一例
事例 生理用品

夜用ナプキン「ソフィ超熟睡」ブランドから新発売した「ソフィ超熟睡 極上フィットスリム」では、従来の「ソフィ超熟睡ガード」と比較して厚さ3分の2というスリム化を実現しました。これにより、重量を従来品比84.0%に抑え、製造や流通工程などで排出されるCO2を82.4%にまで削減しています。

ソフィ超熟睡
極上フィットスリム(右)

【日本】サプライヤーに気候変動対策の重要性の共有(Scope 3 Category 1)

2017年11月サプライヤーを対象に行った品質方針説明会で持続可能な資源調達の対応として、「Eco Plan 2020」の説明を行いました。資源購入時と使用後の廃棄でCO2発生量が70%となるため、サプライヤーと共に対策を進めることの重要性を改めて認識することができました。今後も環境に配慮した資材導入の協力要請を行っていきます。

【日本および海外】工場における廃棄物削減の取り組み(Scope 3 Category 5)

タイの海外現地法人では、工場の製造工程から出る規格外商品を破砕・分別する設備を導入し、発生した廃棄物全体の90%以上をリサイクルしています。国内のリサイクル活動と併せて、埋立廃棄物ゼロを実現しています。

  • 「工場から出る廃棄物を商品化し廃棄物ゼロを実現」についてはCSR重要テーマ3 をご覧ください

【日本】配送および小売りでのCO2の削減活動の取り組み(Scope 3 Category 4、9)

福島工場と新物流センター

ユニ・チャームプロダクツでは、環境負荷低減に向けた取り組みを積極的に推進しています。2018年度は福島工場横に新物流センターを開設し、工場との間に製品搬送コンベヤーを設置することで、トラックによる横持ち量を大幅に削減しました。同様の取り組みとして2019年度は、静岡工場近隣に新物流センターを開設します。またモーダルシフト拡大に向け、異業種との取り組みにも着手しました。これらの取り組みにより、2017年度比でCO2排出量98.6%(560 t-CO2削減)を実現。今後も環境負荷低減に向け、さらなる取り組みを推進していきます。

「CDPジャパン500」で気候変動情報開示に関する評価を獲得

CDPの気候変動に対する取り組みに賛同し、FTSEジャパンインデックスに該当する企業を基本に選定した500社対象の調査に協力しています。2018年度はBの評価を得ることができました。これは当社全体で気候変動に対するPDCAのサイクルが高いレベルで機能し、ステークホルダーに対する情報開示を進めている点が評価されたものです。今後はより一層気候変動に配慮した活動を推進していきます。

「JCI(Japan Climate Initiative)」に設立時から参加

2018年7月6日に東京で発足した「気候変動イニシアティブ (Japan Climate Initiative:JCI)」の設立宣言「脱炭素化をめざす世界の最前線に日本から参加する」に賛同し、JCIに参加しました。気候変動対策に積極的に取り組む企業や自治体、団体、NGOなどと一緒に連携しながらCOP21パリ協定の達成に努めます。

【日本】気候変動緩和策の具体的計画としてSBTの活用

当社は気候変動緩和策の具体的な対応計画立案のため、国際的イニシアチブである「SBT(Science-based Targets/科学的根拠に基づく目標)」に2017年5月より賛同し、2050年までのシミュレーションを行い削減計画の立案を進めています。SBTと協議し2℃目標に整合した計画として、2018年6月に日本で17番目の認定を受けました。

【日本】低炭素社会の構築に向けた取り組みを表彰

「低炭素杯」は、次世代に向けた低炭素社会の構築を目指し、多様な主体が取り組む、地球温暖化防止に関する活動を表彰する制度です。全国の優れた取り組みのノウハウや情報を共有し、さらなる活動への連携や意欲を創出する同制度は、今年で9年目を迎えました。

当社は、「低炭素杯」の取り組みに賛同し協賛企業として、2016年度より企業・団体賞「ユニ・チャーム最優秀エコチャーミング賞」を設けました。

「低炭素杯2019」では、ファイナリスト28団体のプレゼンテーションを審査した結果、広島市立広島工業高等学校 広島市工グリーン・プロジェクトの「高校生による地球温暖化対策エコ・アクション」を同賞に表彰しました。

「エコプロ2018」でSDGsと関連した活動を紹介

たくさんの来場者でにぎわうユニ・チャームブース

2018年12月、東京ビッグサイトで開催された「エコプロ2018 ~SDGs時代の環境と社会、そして未来へ」に出展しました。今回の「エコプロ2018」の総来場者数は、162,217名(エコプロ運営事務局)で、ユニ・チャームブースには5,000名を超える方々が来場されました。

今回は、ユニ・チャームブースの展示テーマを「〇(ゼロ/サークル)」とし、①「工場の廃棄物ゼロ」を達成した紙砂®(猫ちゃんのトイレ)の製造方法、②「資源循環(サーキュラー・エコノミー)」を目指す使用済み紙おむつのリサイクル、③「閉じこもりゼロ」を目指しているソーシャル・ウォーキング®などを紹介しました。

 

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