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基本的な考え方・方針

1980年代より、成長著しいアジアの国々で生理用品や紙おむつの生産販売を進めてきたユニ・チャーム。私たちの変わらない願いは、“不快”を“快”に変える商品とサービスを世界のより多くの女性たちに届けることです。それぞれの地域で暮らす女性たちが、いっそう輝く社会づくりの一助となるよう、当社らしさを活かした貢献を目指します。

SDGsへの貢献

当社の取り組みは、国連 持続可能な開発目標(SDGs)の以下の目標にも合致すると考えます。自社の強みを活かし、世界共通の課題解決に向けてより一層貢献していきます。

ソーシャル・インパクト
新興国初潮教育参加者数

取り組みの背景

女性の自立を継続的に支援し、活躍の場のさらなる広がりを目指して

南アジアや中東、北アフリカ地域では、文化的、社会的背景から女性の就学・就労の機会が限られ、昨今、徐々に進展がみられるものの、女性の社会進出には依然、多くの課題が存在しています。一部の国や地域には、生理中の女性の行動を制限する慣習が根強く残っている場所もあります。

それぞれの国や地域が抱える課題を克服し、女性が社会で活躍することは、平等なジェンダーの実現はもちろんのこと、貧困の解消や、地域の経済発展にもつながります。 世界中の女性が、いきいきと生活するための一助となるよう、日本の事業活動で培ってきたノウハウを活かして、それぞれの国や地域の特性に合わせた商品・サービスを提供するとともに、啓発活動や働く場の創造を進めています。

ユニ・チャームの取り組み

ミャンマーにおける初潮教育プログラムの展開

「生理だから学校に行けない」をなくすために

ミャンマーでは、生理に関する教育、理解が進んでおらず、生理用ナプキンの使用率は、ミャンマー全国で3割、地方では2割程度にとどまっています。そのため、生理中は学校を休む生徒が少なくありません。教育関係者からも「女子生徒は生理期間中に授業を欠席することで学力が低下し、女性のエンパワーメントに大きな影響を及ぼしている」という声が挙がるなど、社会課題のひとつとなっています。

思春期の体の変化を正しく理解し、生理中も安心して学業に取り組めるよう、生理中の適切なケアを伝えていくことは、将来、女子生徒たちが社会で活躍するための土台となります。

NGOとの協働で、ミャンマー初となる政府公認の初潮教育へ
ミャンマーで開発した初潮教育用教材

当社は独立行政法人国際協力機構(JICA)や国際NGOである公益財団法人ジョイセフと協力し、ミャンマー国保健スポーツ省を現地実施パートナーとしてミャンマー初となるミャンマー国公認の初潮教育用教材(限定地域利用版)を開発しました。この教材は当社の持つ日本の女子生徒向けの教材を基に、現地で親しまれやすいイラストや表現に変更し、文化的な事情を配慮した内容に改編を加えています。現地教育者へこの教材を使った初潮教育のトレーニングを行い、5つのテスト地域で合計6,100名の女子生徒とその保護者に初潮教育を実施するとともに、適切なケアを体験してもらうため当社の生理用ナプキンを試供品として配布しました。教育後の調査では、初潮教育を受けた女子生徒の多くが「初めて知ることが多く、生理に対する正しい認識ができた。」「母親と生理についてポジティブな話ができた。」などと回答し、70%以上が生理用ナプキンの使用を希望していることが分かりました。

参加した女子生徒やその保護者、教育者等の意見を参考に内容を修正したのち、保健スポーツ省の承認を受け、最終的な初潮教育用教材を完成させました。

初潮教育拡大に向けた取り組みを実施
学生専用ナプキン

2018年は224校で262,150名に対して初潮教育活動を実施した結果、生理用品、対処法への知識が向上し、生理用ナプキンの使用率も増加しています。しかしミャンマーは周辺国と比較して人口あたりの小売業が少なく、村にある販売店や雑貨店が少数、小規模であり衛生材料の流通が行きわたっていないため、女子生徒が毎日通学する学校を販売拠点とするビジネスモデルを形成しました。一部の学校で13~17歳の初めての学生専用ナプキンを販売し、一人でも多くの女子生徒やそのご家族に生理用ナプキンを使っていただけるよう、販売いただける学校や販売店の拡大に尽力しています。

インドにおける初潮教育の進展

インド各地で初潮教育のプログラムの展開を拡大

当社は、世界中の女性がいつの時代も、自信を持って快適に誇りを持って生きることを願っています 。当社の商品やサービスを通じて、その手助けをしたいと考えています。女性たちの夢をかなえるための障壁となっている月経の知識不足を解消することで、 全ての階層の女性たちがその人らしく生きられるよう支援することが私たちの理想です。

インドの都市部と農村部、どちらに住む女性たちもそのほとんどは、まだ 健康的な生活を維持するための正しい情報を十分に与えられていません 。そこで当社は、女性のライフスタイルに影響を及ぼす健康問題に関する十分な知識を与えることに焦点を当て活動しています。月経は女性に非常に身近で、また母性を達成する上で重要な役割を果たしています。 生理用品およびベビーケア商品を製造販売する当社だからこそ、女性たちに安全安心な月経期間を過ごしてもらいたいと考えています。

当社は、JICAや現地のNGOなどと協力し2013年にインドの子どもたち、とりわけ女子生徒に生理のメカニズムや適切なケアを教える初潮教育「Managing Menstruation-My Pride」を始めました。インドの少女たちが生理期間中も衛生的に過ごし、自信を持って活動できるようになることを目指すこの活動は、2018年度は35校で実施、3,513名の女子生徒がこの取り組みに参加しました。

初潮教育を受講した生徒からは、「とてもよい内容で、情報量も多く、ためになった。ナプキンの必要性を実感した。Sofyを使ってみたい。」との感想が聞かれ、先生からは、「学校では取り上げなかった、とても可能性を感じる、必要とされている取り組みだ。」という声をいただきました。

月経教育の展開の拡大

2018年も女子生徒への初潮教育活動に加え、農村地域の女性への月経に関する正しい知識の啓発活動を行いました。“マヒラ セヒヨギ”と呼ばれる方々に対し、生理用品の啓発者としての教育を行い、そこからコミュニティ内に正しい月経意識を広げ、3,575名の農村女性に生理用ナプキンの使用を促しました。

また政府と提携し、80カ所で月経に関するワークショップや乳児用紙おむつの使い方の説明とサンプリングなどを実施し、妊婦さんや授乳中の女性、思春期の少女などさまざまな女性4,830名に参加していただきました。他にも児童施設や警察研修所、刑務所、看護学校などで月経に関するワークショップを行い、54,480名に参加していただきました。女子生徒を対象に始めたこれらの教育プログラムは、農村女性や都市部の成人女性にも対象を広げ、どの世代の女性もよりよい生活を送ることに貢献できればと願い、今後も継続していきます。

サウジアラビアで広がる女性の就労支援

女性活躍の場がさらに拡大

文化的、宗教的な理由により、サウジアラビアでは女性は家族以外の男性と同じ室内にいること、話すことも禁止されており、就労環境なども含め女性の活動には多くの制約があります。当社は、現地の文化を尊重しながらも女性に就労機会を提供できるよう、2012年5月、サウジアラビアに女性専用の工場を設立、運営を進めてきました。
採用する女性は年齢層もさまざまで、身体に特別な配慮が必要な方やシングルマザーの社員も少なくありません。2017年に竣工した第3工場では、託児所や救護室、食事・休憩スペースも充実させ環境整備を進めており、生産ラインにおいても作業負荷を減らしたり、自動化を進めるなど、生産効率の向上を図っています。

活躍の場は、生産工場以外でも着実に広がりを見せています。2017年までは、女性のマーケッターは2人でしたが、2018年には複数の女性がセールスプランニングチームに配属となり、街のあちこちでサンプリング活動を行うなど、やりがいある職務に就いて活躍しています。
また、女性プロモーターによる生理用品の推奨販売も開始されました。そもそも、サウジアラビアでは女性のプロモーターは禁止されていましたが、直近の改革で女性の就労の場が広がったことから最大手のハイパーマーケットで実施したところ、大きな手ごたえがあり大々的に実施することができました。
サウジアラビアは、世界で唯一女性の自動車運転が禁止されていましたが、2018年6月、ついに女性の自動車運転が解禁されるなど、サウジアラビアにおける女性の社会参加は徐々に広がりを見せています。当社は、今後も女性の雇用、就労環境の向上を通じて、女性の自立を支援し、SDGsのゴール5(ジェンダー平等の実現)、ゴール10(国内および国家間の格差是正)の達成に貢献していきます。

サウジアラビア法人女性フィールドマーケッターの声
Unicharm Gulf Hygienic Industries Ltd.
Lamia Al Busaili

UGHIでユニ・チャーム製品の販売員として働いています。当初は給与を得ることを目的に働き始めましたが、今では経済的に完全に自立でき、会社と中東地域に尽くそうと、さらに高いモチベーションをもって働いています。
仕事の中でうれしいのは、イベントで女性たちがユニ・チャームのブースを訪れ、私の商品説明を聞いて理解してくれるときです。また、サウジアラビアの女性が販売員として活躍しているのが見られてうれしいと、声をかけてくれる人も大勢います。
社会の変化が進むにつれて、顧客とのより率直で容易なコミュニケーションが可能になり、UGHIにとっても大いに助けになると思います。サウジアラビアの女性たち、母親たちにユニ・チャームの生理用品やおむつを使ってもらえるよう、私はこれまでと同様にベストを尽くしていきます。

 
 
Unicharm Gulf Hygienic Industries Ltd.
Nojood Al Agri

国際的な企業で働きたいと考えていた私は、UGHIに入社し、経済的な自立と同時に夢もかなえることができました。前職は管理部門だったので、UGHIのマーケティングチームでの新しい仕事はチャレンジでもありました。しかしこの変化をモチベーションに変え、マーケティングスキルと顧客との対話を向上させてきました。
仕事の中でやりがいを感じるのは、社会も言語も異なる、幅広い世代の女性たちに向けて、自社製品のデモンストレーションを行っているときです。製品への理解を得られ、別の製品を使っていた人が、ユニ・チャームの製品に変えてくれるときは特にうれしい瞬間です。
今起きている社会の変化は、より良い製品づくりにもつながるでしょう。販売チームを育て、サウジアラビアでの自社製品の認知度を上げることを目標に、これからも仕事に取り組んでいきます。

小さな命を応援する、低出生体重児向け紙おむつ

現在、日本国内で出生する約10人に1人の赤ちゃんは体重が2,500g未満で誕生する低出生体重児として生まれ、NICU(新生児集中治療管理室)の保育器の中で育ちます。低出生体重児は身体が小さく、通常の紙おむつでは大きすぎるため、現場では紙おむつを切って使ったり、生理用のナプキンで代用したりするなど、スタッフが苦労していました。NICUでのこの状況を改善するため、当社は低出生体重児用の紙おむつを2015年に発売しました。

保育器の中では母親のお腹の中にいる状態にできるだけ近い環境が必要です。赤ちゃんの体勢を無理に変えることは血流を妨げ、命の危険も発生しかねないため、医療処置もおむつ交換などのケアも、胎児のように身体を丸めたポジショニング姿勢を変えずに行います。低出生体重児向けの紙おむつは、この体勢を変えずに交換できるよう脇にミシン目を入れたり、ポジショニング姿勢の赤ちゃんの体型に合わせた立体成形にしたり、現場の声を反映した工夫を施しました。その後も、NICUで働く医師や看護師など現場の声を反映しながら、毎年改善。2016年には前後どちらからでも装着可能な形にして、不要なおむつ交換を減らすため「お知らせサイン」を採用。2017年には吸収体を薄くしてテープを柔らかくすることで、赤ちゃんにより自然にフィットするよう改良し、より快適に過ごせるようになりました。

ポジショニング姿勢のままおむつ交換ができるミシン目を搭載
わきにミシン目が入っており、パッドとしても使用できます
不要なおむつ交換を減らすおしっこサインを搭載

ちいさな いのち応援プロジェクト

2018年には、低出生体重児のことを広く知ってもらい、NICUで成長する赤ちゃんを支援するため、「ちいさな いのち応援プロジェクト」を実施しました。これは、ムーニーブランドを購入し、当社の“ママと赤ちゃんの365日”応援サイト「ベビータウン」でポイント登録を行う際に「プロジェクトに賛同する」ボタンを押すと、1回あたり10円が寄付できる仕組み。2カ月間で3,484,800円の寄付が集まり、NICUで働くスタッフのセミナーを支援する他、音量測定器を寄付することができました。また、945件の応援メッセージも寄せられ、不安な気持ちで赤ちゃんを見守るお母さんや現場スタッフの力となる声を届けることができました。この取り組みは今後も続けていく予定です。

赤ちゃんの成長を願う現場の方々の声
看護師(NICU)

NICUは治療、救命の場としての機能だけではなく、赤ちゃんにとっての「生活する場」でもあります。周りの音や、光、寝ているポジションなどにも気を配り、一人ひとりの赤ちゃんに合ったケアを心がけています。

 
 
医師(NICU)

NICUでは赤ちゃんの成長・発達を助けるための、手厚いケアはもちろん、ご家族の心のケアも行っています。赤ちゃん、ご家族が満足に退院できることを目指し、日々医療に取り組んでいます。

応援メッセージ

我が子は502g、4カ月早く生まれました。ムーニーの小さなおむつですら大きいけれど、とても助かりました。NICUではたくさんお世話になり周りにもたくさんの頑張っている赤ちゃんがいたので、このような活動があるなんて感激です。そして携わっている医療の方々のお陰で今の我が子がいます。この輪がもっともっと広がることを願います。

担当者の声
Unicharm Gulf Hygienic Industries Ltd. Layla Bablail
ユニ・チャーム株式会社
グローバルベビーケア事業本部
ブランドマネージャー
岡本 浩一

ムーニーの低出生体重児向け紙おむつが誕生したきっかけは、NICUで働く看護師さんなど、現場の声でした。NICUで懸命に生きる小さな赤ちゃんを目の当たりにすると、この小さな命を守りたい、という気持ちになります。ベビーケアを担う当社として取り組むべき、意義のある事業であり、この仕事に関われたことを誇りに思っています。

商品は毎年改良を続けていますが、これは現場の皆さんの声があってこそ。これからも医療関係者の皆様とスクラムを組んで取り組んでいきたいと思っています。

 

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