ユニ・チャームの価値創造と重要課題

統合レポート2018 Integrated Report

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  • 価値を創造するユニ・チャームの事業とプロセス

ユニ・チャームの価値創造と重要課題

企業としての取り組み

基本的な考え方・方針

ユニ・チャーム商品の多くは衛生的な日常生活に欠かせない消費財であり、資源の利用や廃棄物発生など地球環境と密接に関係しています。また、当社は世界中でよりよい商品を提供するためにアジアを中心としてグローバル展開を進めており、環境負荷低減の役割や責任が年々拡大しています。
当社では、企業理念体系(社是・“信念と誓い”と企業行動原則)の考え方に則り、環境基本方針、環境行動指針を制定し、全社員で環境活動に取り組んでいます。私たちが携わる事業活動が環境に与える影響を把握し、持続可能な社会の実現に向けて「環境負荷低減」と「経済性」の“ふたつのエコ”の実現のための取り組みを推進しています。

環境基本方針

ユニ・チャームグループ環境基本方針

私たちは、未来の世代へ美しい地球を受け継いでいくために、使い捨て商品を取り扱うメーカーとしての責任の大きさを認識し、全ての企業活動を通じて地球環境に配慮したモノづくりを推進します。
世界中の全ての人々のために、快適と感動と喜びを与えるような商品・サービスを提供し、地球環境保全と経済的成長を両立した持続的発展可能な社会の実現に貢献します。

環境活動テーマの妥当性確認

当社は2016年、投資家やNGOとの意見交換を通じて環境マテリアリティの特定を行い、2020年をゴールとする中期環境目標として「Eco Plan 2020」を作成しました。「Eco Plan 2020」については、2017年、さらに実効性を高めるために活動内容の見直しを図りました。

ユニ・チャームが特定した環境マテリアリティ

図

Eco Plan 2020

「Eco Plan 2020」策定プロセスにおけるステークホルダー意見交換会の実施

環境活動意見交換会を実施

2017年、世界における環境課題を正しく捉え事業活動に活かしていくため、地球環境問題に関する国際的な研究機関である財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)の研究者3名と、当社のマーケティング、開発、CSRの責任者が当社の今後の環境活動に期待することについて意見交換しました。
IGESからは、当社の「持続可能な原料調達」の取り組みについて、2020年目標に掲げる紙・パルプの調達先第三者認証(国内外)100%取得や、パーム油の調達先第三者認証(日本)100%取得について、非常に高い目標を掲げている、と評価を頂きました。持続可能な原料の確保に関して当社からは、FSCなどはコストも含めて確保が難しいとお伝えしたところ、最近では森林が気候変動の緩和策として捉えられ「森林に関するニューヨーク宣言」が出されるなど、森林認証の価値が高まってきているため、原料確保という意味合いでも早い段階で取り組んでいくことの重要性を指摘頂きました。
IGESからは、「気候変動への対策」について、パリ協定が決まったことで機運も高まってきているなか、CDPも企業に求めるハードルを上げてきているとした上で、CSR部門が世界の動きをキャッチして事業部門や財務部門とコミュニケーションしていかなくてはならないし、温暖化が進むことで進出している国のGDPにも影響が出るとの予測もあるなか、当社の経営にも影響が出てくる可能性があることを指摘頂きました。気候変動問題を議論するときに、業種業態を超えて、いろいろな人と手を取り合っていかないといけないと感じたという意見が当社側から出るなど、気候変動対策の重要性を再認識しました。
他にも、中期環境目標「Eco Plan 2020」策定の過程で、世界における環境課題を正しく捉え事業活動に活かしていくため、グローバルな環境保全団体であるWWFジャパンを訪問し、ユニ・チャームグループの今後の環境活動に期待することについて意見を交わしました。
WWFからは「気候変動への対策」については、一社のみで実現できるレベルの課題ではなく、各企業がそれぞれに長期に「脱炭素社会」に向けた高い目標を掲げ実現を目指す過程で、新たなイノベーションが生まれ、社会全体が協働して取り組むという発想が促される、とのご意見を頂きました。また、「持続可能な原料調達」においては、「紙・パルプ、パーム油の第三者認証材の調達100%」について、非常に高い目標を設定していると評価頂きました。「Eco Plan 2020」完遂に至るまでのステップを段階的に・具体的に設定し公開することで進捗が管理しやすくなるとともに、今後の2030年・2050年における長期の目標を早い段階で示すことによって、バリューチェーンを通じた意識啓発やイノベーションを促すべきとのご意見も頂きました。

※2014年、国連気候変動サミットにおいて、気候変動対策における森林の重要性を確認し、企業、市民、NGO、政府などさまざまなステークホルダーが協力して取り組むことを誓約した宣言

意見交換会の様子

【日本】商品を通じたCO2の削減活動の取り組み

当社では、環境目標のなかに環境配慮型商品比率を設定し、環境を意識した商品開発に取り組んでいます。
2005年度を基準年としてライフサイクルで環境負荷低減を実現できているか評価し、環境性能が向上した製品を「環境配慮型商品」と定義しています。認定については、開発と独立したCSR本部にてLCA(Life Cycle Assessment)を算出し認定しています。2017年度は、環境配慮型商品比率目標80%を達成しました。2018年度は、さらなる拡大を目指します。また、「環境配慮型商品」の概念をさらに発展させて持続可能な社会への適合を推進する上位商品を、「エコ チャーミング商品」として定義しています。この基準をクリアした商品も現在では146品目に上ります(2017年度より、パーソナルケア商品に加えてペット用商品、業務用商品に対しても認定を行いました)。今後も、環境配慮型商品のさらなる導入による調達資材のCO2排出量削減や、使用後廃棄時のCO2排出量削減を推進していきます。

※詳しい目標はEco Plan 2020をご覧ください。

イメージ図

【日本及び海外】工場における廃棄物削減の取り組み

タイの海外現地法人では、工場の製造工程から出る規格外商品を破砕・分別する設備を導入し、発生した廃棄物全体の90%以上をリサイクルしています。国内のリサイクル活動と併せて、埋立廃棄物ゼロを実現しています。

【日本及び海外】工場における廃棄物削減の取り組み

紙おむつの再資源化に向けた取り組み

当社の使用済み紙おむつ再資源化プロジェクトは2015年度から始まりました。それまでも、一部の使用済み紙おむつから、プラスチック(プラパルプ)と低質パルプが取り出され、プラパルプは固形燃料(RPF)などとしてリサイクルしてきましたが、紙おむつ焼却処理費用と同等のリサイクル処理費用の実現と、リサイクル物の価値向上が大きな課題でした。
こうしたなか、当社は事業の持続性を考え処理効率を高めることにより、焼却と同等の処理費用に抑えながら未使用素材と同等のパルプを再資源化する独自のリサイクルシステムの開発に成功しました。

ユニ・チャームが進化させている独自のリサイクルシステムとは

当社が2015年に開発したリサイクルシステムは、回収した使用済み紙おむつを洗浄・分離し、取り出したパルプに独自のオゾン処理を加えることで、排泄物に含まれる菌を死滅させ、バージンパルプと同等に衛生的で安全な上質パルプとして再資源化できるようにしました。
このシステムの量産化を実現するために、さらに技術を進化させました。紙おむつの「洗浄・分離」時に使用する処理水を再利用することにより、処理の効率化と排水量の低減を実現。また、北海道大学との産学共同研究により、高濃度排水から栄養塩(DCPD:リン酸水素カルシウム水和物)※を回収する技術や高分子吸収ポリマーの再生技術を開発しています。広島大学との研究では、再生濃縮排水を浄化し、発電する実験を実施。2017年9月には、微生物燃料電池処理の基本特許を取得しました。
当社の技術開発・研究の蓄積の上に、大学の知見、研究も加え、独自のリサイクルシステムの開発に取り組んでいます。

※栄養塩は海の肥料の働きをし,特定のプランクトン増殖の要因ともなる。

ユニ・チャームが進化させている独自のリサイクルシステム

「CDPジャパン500」で気候変動情報開示に関する評価を獲得

CDPの気候変動に対する取り組みに賛同し、FTSEジャパンインデックスに該当する企業を基本に選定した500社対象の調査に協力しています。2017年はBの評価を得ることができました。これは当社全体で気候変動に対するPDCAのサイクルが高いレベルで機能し、ステークホルダーに対する情報開示を進めている点が評価されたものです。今後はより一層気候変動に配慮した活動を推進していきます。

CDP

環境に配慮したサプライチェーンマネジメントの推進

当社は、近年の気候変動リスクが高まるなか、持続可能な社会の構築に向けて環境負荷低減・環境保全に努めるとともに、生物多様性に配慮したサプライチェーン管理を推進しています。2020年までに、当社の吸収物品に使用される紙・パルプについて、再生した紙または、「持続可能森林認証材」への切り替えを目指します。また、生物多様性に著しい影響を与える保護価値の高い森林HCVF(High Conservation Value Forests)やHCSF(High Carbon Stock Forests)からの原材料は使用しないようにサプライヤーに要請しています。
2016年から対象範囲を海外ローカルサプライヤーに広げて持続可能な原料調達の活動を進めています。
また、昨今のパーム油に関係した環境問題に着目して、RSPO(Roundtable on Sustainable Palm Oil(持続可能なパーム油のための円卓会議))へ加盟し、持続可能な調達に向けた情報収集・トレーサビリティの確立に着手しました。

※詳しい目標はEco Plan 2020をご覧ください。

FSC等の持続可能な第三者保証材比率/責任ある森林管理のマーク/RSPO(Roundtable on Sustainable Palm Oil(持続可能なパーム油のための円卓会議))

「CDPフォレスト」でB評価を獲得

CDPフォレストに対する取り組みに賛同し、FTSEジャパンインデックスに該当する企業を基本に選定した調査に協力しています。2017年は木材B、パーム油B、畜産牛B-の評価を得ることができました。これは当社全体で森林由来資源に対するPDCAのサイクルが高いレベルで機能し、ステークホルダーに対する情報開示を進めている点が評価されたものです。今後はより一層気候変動に配慮した活動を推進していきます。

※Carbon Disclosure Project:グローバルに環境に関する調査実施、情報開示を行い、持続可能な社会の実現を図る国際NGO

ユニ・チャームのアプローチ   ~企業としての取り組み~

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企業としての取り組み

 

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